理事長挨拶

日本家族性腫瘍学会会長 冨田 尚裕

一般社団法人日本家族性腫瘍学会、理事長
兵庫医科大学外科学講座 下部消化管外科、主任教授 冨田 尚裕

平成26年6月に本学会の理事長を拝命し、本年6月の総会でご承認いただいて三期目の理事長を務めさせていただくことになりました。理事長としては、学会設立時の初代理事長 宇都宮譲二先生、二代目 樋野興夫先生に続いての三代目となりますが、前任のお二人の先生の偉大な業績・貢献に少しでも近づけるように微力ながら日々努力いたしております。 

さて、本学会は、家族性腫瘍に関わる基礎研究者・臨床医・メディカルスタッフなどが連携して医療・学術活動・意見交換を行うmultidisciplinaryな学会です。癌を扱う学会も遺伝を扱う学会も、またそれぞれの臓器を専門に扱う学会・研究会も多数ある中で、本学会は、“家族性腫瘍“をキーワードとしてそれらを横断的に包括するという意味でも極めてユニークな学会とも言えます。

近年、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)のメディア報道の影響などもあって国民の間でも家族性腫瘍の認知度・関心が高まり、また従来の遺伝に対する偏見も徐々に解消されているようにも感じます。

また、“ゲノム医療”の名称に集約されるように、医療全体がゲノム情報を基盤として再評価・再構築される大きな流れがあり、特に癌領域においては、クリニカルシークエンスを中心とした“癌ゲノム医療”の重要性は今更申すまでもありません。その中で、家族性腫瘍に特化してゲノム研究・ゲノム医療を推進する本学会の役割は益々重要になるものと考えております。

最近の4年間で、本学会は、社会に向けてより広く窓口を設け、学会活動を推進していく目的で、評議員による理事選挙制度の導入、12(現在は13)の委員会の整備・再編、一般社団法人化、専門医制度の開設などの諸改革・事業を順次実施してまいりました。学会会員数も年々飛躍的に増加し、現在1,000名を越え、今後数年間で2,000名にも届くかと推測しております。 

現在、家族性腫瘍に関しての課題は山積しております。本学会の活動につきまして、今後とも会員諸兄ならびに一般市民の方々の忌憚の無いご助言・ご協力を心からお願い申し上げる次第です。

平成30年8月3日

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