沿革

1990年、大腸癌研究会内に研究プロジェクトとして遺伝性大腸癌研究計画が発足した。その研究活動の一環として、学術集会「遺伝性大腸癌研究会」が年1回、第5回まで開催された。この間の研究や世界の研究情勢から、大腸に限定することなく全身のあらゆる臓器の腫瘍を対象に、研究・診療を進める重要性が明らかにされた。これを踏まえ、新たに、独立した研究会組織の設立が必要との声がたかまり、1994年「家族性腫瘍研究会」が発足することとなった。家族性腫瘍研究会の主たる事業である学術集会は1995年から2004年まで10回開催された。2005年より「日本家族性腫瘍学会」となり、2016年に法人化され「一般社団法人日本家族性腫瘍学会」として医療・教育・研究に貢献することを目的に活動している。

主な活動

(1)学術活動
定期学術集会を年1回開催し、家族性腫瘍についての診療および研究に関して、基礎から臨床までの幅広い分野の会員・非会員が熱心に討論を行っている。また、学会誌として「家族性腫瘍」を年2回発行し、2016年から電子ジャーナル化を行った。
(2)教育活動
1998年から、家族性腫瘍の診療および遺伝カウンセリングに必要な知識と技術の習得を目的として、家族性腫瘍カウンセラー養成セミナー(現 家族性腫瘍セミナー)を年1回開催してきた。2014年度から2016年度までの3年間は、厚生労働科学研究委託費「ゲノム医療実用化推進研究事業」の支援を受け、「メディカル・ゲノムセンター等におけるゲノム医療実施体制の構築と人材育成に関する研究」班との共同研究として年2回開催し、臨床現場における遺伝学的検査の普及もあり受講希望者が急増してきた。2017年度以降もゲノム医療関係の研究費の支援により年2回開催の予定である。
(3)称号・資格
2011年より、家族性腫瘍セミナー参加等により家族性腫瘍に関する研鑽を積んできた会員に対し、家族性腫瘍コーディネーター・家族性腫瘍カウンセラーの称号を授与する制度(FCC制度)を開始した。さらに、2017年からは、家族性腫瘍専門医制度を開始し、家族性腫瘍に関する知識の普及と適切な医療の実践に貢献できる人材の育成および医療活動の向上を目指している。
(4)ガイドライン等の作成
2000年に「家族性腫瘍における遺伝子診断の研究とこれを応用した診療に関するガイドライン」を作成、2016年に「家族性腫瘍における遺伝学的検査の研究とこれを応用した診療に関するガイドライン(2016年版)」へ改訂し、家族性腫瘍の診療を実施する際の遺伝学的検査の臨床応用に関する基本理念を示した。会員の診療や研究に役立つ遺伝学的検査などに関する指針等を作成し公開していく。

このページの先頭へ